浦和フットボール通信

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平川忠亮がモットーとする「共存と競争」【河合貴子のレッズ魂ここにあり!】

J開幕から浦和レッズを追いかけている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

30代最後の挑戦

チーム最年長選手といえば、平川忠亮選手である。2001年に北京で開催されたユニバーシアードで優勝し、翌年に坪井慶介選手、堀之内聖選手、三上卓哉選手たちと共に浦和に加入した。

同世代の選手たちが、一人、また一人と移籍や引退していく中で、今季17シーズン目となった。気が付けば、今年の5月で39歳になる。30代後半から、試合出場機会が減ってはきているが、積み重ねて来た経験を活かしながら虎視眈々と出場機会を狙っている。

平川選手は「年は、関係ない。一人の戦力として良い準備する。今年は人数も少ないし、必ず怪我人や累積も出る。特に今年はスケジュールが過密なので、年齢は関係なく良い準備をして貢献できるようにやっていく」とニヤリと笑った。

そして「チームで過密な日程を乗り越えられるために、誰が試合に出場しても良いように普段の練習から取り組んでいかないといけないし、その中で自分の良さをキッチリと出せるようにしっかりとコミュニケーションを取りながらやっている。

自分的には、サイドの選手がキープできるようにドンドンと上がっていきたいし、その中でクロスは自分の1つの武器だと思う。良いタイミングで上がって行って、良いボールをゴール前にクロスを上げられるようなイメージを持っていたい」と話した。

Jリーグ開幕・FC東京戦では、『クロスの質』がクローズアップされる結果で痛恨の引き分けで終えた。その翌日に行われたFC東京とのトレーニングマッチで、果敢に右サイドバックからオーバラップする平川選手の姿があった。

後半の途中で相手選手と接触し、負傷交代を余儀なくされてしまい、残念ながら90分間プレーして結果を残してアピールするところまではいかなかったが、イメージ通りのプレーができた手応えはあった。

「打撲で、場所が悪かった。少し様子を見ながらだけどね」と負傷から4日後にはチームに合流して、軽快な動きを魅せていた。この復帰の早さは、さすが平川選手だ。無理をしてプレーを続け、ベストなパフォーマンスをピッチで出せず、悪化して長期離脱へと負のスパイラルに陥らないようにしっかりとコンディションをコントロールできるのは、経験値が物語っている。

3年ぐらい前からだっただろうか・・・。平川選手は「共存と競争」と一見相反するような言葉を使うようになったのは・・・。ベテラン選手として血気盛んな若手の手本にながりながらも、ポジション争いでは熾烈な闘う姿を見せる。如何にも平川選手らしい一面である。

「チームの中には、常にそういう流れがあって、循環が良いチームを作り出すと思う。そういった意味では、日々の練習から競争し、ライバルではあるけどお互い仲間としてリスペクトして、チームとしてどう闘うかだ。お互いでいろんなコミュニケーションが取れると思うし、個人としても良くなっていけるようなチームになれるように、僕自身もそうだがみんなが意識できるようにやっていければ良い」と笑った。

過密日程の中で開催されるYBCルヴァンカップは、平川選手にとっては絶好の試合出場のチャンスである。

「1つ勝つことが、とても重要だ。そういう中で、流れを掴んでいけると思う。とにかく、ルヴァンカップだがチーム1つになってキッチリと結果を求めていく。名古屋は、非常に風間さんらしいサッカーが染まってきている感じだ。沖縄で練習試合をしたので、お互いに手の内は分かっている中で、違いを見せていかないといけない。90分通して終ったときに勝利できるようにキッチリとやっていく。

今までこの2試合にチャンスが無かった選手に、次の試合でチャンスが来ると思う。選手の「自分を見てくれ!」っていう良いアピールが出てくると思う。この間(広島戦)途中から出たチュンソン(李忠成選手)もそうだし、武富もそうだけど非常に良い選手もいるので、良いパフォーマンスを魅せるのかも重要だ。

広島戦では、立ち上がりから少しバタついた感じがあった。自分たちでボールを保持しながらゲームコントロールしていくことをできると思って、試せる良い機会にしたい」と目を輝かせていた。

浦和の苦しい時代も栄光を掴んだ時代も経験してきた平川選手だからこそ、今のチーム状況を考えて、このYBCルヴァンカップの初戦の重要性を感じていた。試合出場のチャンスを掴み、結果を残してリーグ戦へと繋げる。

30代最後となるシーズンの平川選手の挑戦が、YBCルヴァンカップ・アウェイの名古屋戦から始まろうとしている。

Q. 足の付け根の肉離れの予防を教えてください。

A. 内転筋などトレーニングで筋肉を強化したり、スポーツを行う前は動的なストレッチで筋肉をほぐし、クールダウンをしっかりとしてストレッチをしましょう。疲れを溜めないように心掛けると良いでしょう。また、体質的に左右のバランスが悪い人は、肉離れになりやすいので、バランスを良くすると良いでしょう。

川久保誠 profile
1981年慶應義塾大学医学部整形外科教室入局。93年医学博士。94年英国リーズ大学医学部大学院へ留学、修士課程修了。96年より慶應義塾大学病院膝関節・スポーツ外来担当。東京歯科大学市川病院整形外科講師を経て2004年4月より川久保整形外科クリニック院長となる。浦和レッズレディースのチームドクターも務めた。

川久保整形外科がリニューアル開院しました。平成28年5月6日(金)より新クリニックにて診療を開始しています。MRIなど最新施設を備えて、より良い環境の下での医療とサービスをご提供していきます。http://www.kawakubo-clinic.jp/

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