浦和フットボール通信

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河合貴子のレッズ魂ここにあり!「心を一つに勝利を」(6/19)

J開幕から浦和レッズを追いかけ、ケーブルテレビのパーソナティなどで活躍をしている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

心を一つに勝利を

「勝ちたい!!」浦和を愛する者なら誰もが願う。5月5日のセレッソ戦からJタイ記録と並ぶ、リーグ5試合連続引き分けが続いた。2点先制されて、追いついた大宮戦、ゲームを支配した広島戦と同じ引き分けであったが、チームの状態は少しづつではあるが、勝利への手応えを感じられていた。そして、迎えた6月18日ホーム埼スタでの清水戦。ここでしっかりと勝って、上昇する切っ掛けになる試合の筈であった。

しかし、結果は1-3の大敗。清水のキャプテンマークを付けていたのは、小野伸二選手であった。そのキャプテンマークは選手交代によって、小野選手から、高原直泰選手、永井雄一郎選手へと引き継がれて行った。偶然にも、元浦和の選手達であった。勝利を手にして、嬉しそうに喜ぶ彼ら達を見て、羨ましくもあり、情けない気持ちになってしまった。

チームが勝てないと、憤った気持ちを何処かにぶつけたくなる。だがそれは、虚しさだけが募って行く。「次こそは、勝つ!!そして最後に笑う」と唇を噛みしめた。

試合後、選手バスに向かって「やりきろうぜ、浦和」と叱咤激励する横断幕が掲げられた。その一方で、一人の選手をやり玉にあげて罵声を浴びせる声が聞こえた。罵声の中でも人として決して口にしてはならない言葉がある。選手はロボットでは無い。たった一言の言葉が心の深い傷になる。過去、勝てなかった時もJ2に降格した時も、選手に罵声を浴びせた事は在ったが、口にしてならない言葉を言った事は無かったはずだ。それは、愛するクラブの愛する選手への思いがあり、浦和のプライドでもあった。

サッカーは個人スポーツではない。チームが一つにならないと勝つ事は難しい。チームとはピッチに立っている11人の選手だけで無く、リザーブの選手はもちろん、ベンチに入れなかった選手もスタッフも、サポーターもである。サポーターは12番目の選手であるから、選手と一緒に喜び、悔しさも共感して来たのだ。サポーターの力で勝利を呼び込んだ試合もあったはずだ。なのに、たった数人かも知れないが、一人の選手に敗戦の責任を押し付けて、心無い言葉で傷つけた。そこには一体、何が残るのか?考えて欲しい。たった数人の言葉だが、それは浦和のサポーターの言葉として見られてしまう悲しい現実なのだ。サポーターと自負するのであれば、浦和のプライドを持った行動、言動をして欲しい。

ペトロビッチ監督は「試合に負けてようが、90分チームを支えてくれるサポーターは素晴らしい。ブーイングは彼らの権利である」と真摯に受け止め「今の時期だからこそ彼らの支えが必要だ。必ず良い結果でお返しします」と話した。

勝利を手にするために、選手、クラブスタッフ、サポーターがそれぞれの立場で出来る事をする。そして、心一つに全身全霊で闘えば結果は必ず付いて来る。

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