浦和フットボール通信

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河合貴子のレッズ魂ここにあり!「欲張りは向上心の表れ~加藤順大選手」(5/5)

J開幕から浦和レッズを追いかけ、ケーブルテレビのパーソナティなどで活躍をしている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

ミシャサッカーを支えているといっても過言ではない活躍を見せるGK加藤順大選手。様々なことが求められる現代のGKとして求めているものとは?

守護神と言われるポジションのGKは、特別な存在であり、以前はフィールドプレイヤーとしては考えられていなかった。しかし、現代サッカーでGKに求められるものは、ゴールを守るだけでは無くなってきた。特に今シーズン、ミーシャ監督になりGKの守備範囲は広くなり、後ろからのゲームの組み立てなど大きな役割を担っている。GK加藤順大選手は「フィールドプレイヤーとしてやっている!」とはっきりと断言した。

4月28日に行われた名古屋戦での前半23分、先制点となったマルシオ選手のゴールは、加藤選手が攻撃の起点となって生まれたものだった。試合後、加藤選手は「陽介(柏木)が凄く良いタイミングで顔を出してくれた。攻撃の形で、流れの中で行けそうだって感じ、2~3手先のプレーを読みながらやれた。陽介が良い動きして、サポートしてくれて、良いサッカーが出来た。気持ち良いですよね!」と凄く嬉しそうに話してくれた。確かに、柏木選手のオフザボールの動きは素晴らしかった。しかし、「DFの選手にボールを預けて、ゆっくりと攻撃を組み立てて行くのか?ボランチの位置に縦パスを入れて行くのか?サイドにボールを流して行くのか?前線に大きくフィードしてカウンターを狙って行くのか?」様々な選択肢のある中で、加藤選手のしっかりとしたゲームの状況判断で、生まれたゴールであった。

ただ単にボールを遠くに飛ばして、相手とフィフティーボールにはしたくない。GKからのボールの配球は、確実にマイボールにしたい思いがある。GKからの正確なフィードはゲームの流れの中で重要なポイントとなる。加藤選手は足技だけでなく、強靭なキーパースローの武器を持っている。全身を使い、正確に味方に向かってボールを投げる事が出来る。「肘から投げるのではなく、肩から投げるんです。野球投げとは違い、どちらかと言えばハンドボールの投げ方に近いかなぁ?味方の胸を狙って投げたり、味方にボールを渡す感じですよ」と教えてくれた。

どんなに味方が良い動きをしても、そこに正確性がなければ、相手に奪われてしまう。また、味方に正確に届いたとしても、味方がトラップするのに難しい配球では意味がない。ハーフコートでのゲーム形式の練習では、前線からのプレスが激しい。激しく相手がプレスをかけてくると、どうしても焦りが生じる。しかし、加藤選手は落ち着いてボールの配球を判断している。「良い練習が出来てますよ。繋げなかったら、無理をする事は無いです。」と話す。加藤選手はどん欲に、ゴールキックもパントキックもキーパースローも、もっと正確にしようと心掛けている。

そして、加藤選手は「常に全てにおいて上手くなりたいですね。シュートストップもパスもクロスの対応も・・・全部です!!!」と言い、更に「PKでも良いから点を決めたい。」と目をキラキラと輝かせながら得点宣言までした。相手にゴールを決めさせない、無失点は当たり前の仕事で、攻撃の起点になり、自らもゴール
を決める。正にスーパーGKを目指す。「何て欲張りな選手だ」と思うが、これが加藤選手の良い所だ。

どん欲な気持ちは、向上心の表れであり、向上心があるから成長出来る。このどん欲さが堪らなく好きだ。

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