浦和フットボール通信

MENU

河合貴子のレッズ魂ここにあり!「夜空に誓った思いを果たす時が来た!」(8/31)

J開幕から浦和レッズを追いかけ、ケーブルテレビのパーソナティなどで活躍をしている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

今まで以上の特別な思いがこめられたダービー

4月21日、「絶対に借りは返す!!」と夜空に誓った。忘れもしない、19回目の対戦となったさいたまダービーの大宮戦の出来事であった。前半に2点リードした大宮は、自陣に退いてゴール前を固めた。何とかゴールを抉じ開け様とする浦和に対して、分厚いオレンジの壁を作り身体を張って跳ね返し、カウンターを狙う大宮に、結局はゴールを死守されてしまった。悔しくて、情けなく、遣る瀬ない気持ちに襲われた。

試合後に、サポーターによって「ダービーで求めるものは勝利のみ」と横断幕が掲げられた人間バリケードが、選手バスの行く手を塞いだ。そして、ミーシャ監督が「結果に対しては私の責任だ。みんなに謝りたい。その悔しさを喜びに変える為に、頑張るから!サポーターを背中にしょって、頑張る。次のダービーは死ぬ気で闘う」と何度も、何度も人間バリケードとなったサポーターに向かって誓った。あの夜の心の痛みは、決して忘れる事が出来ない。

あれから約4カ月が過ぎた。あの時とは、浦和はチームの完成度が違う。鈴木啓太選手は「自分達でリズムを作り出せている。精度も上がって来ている」と手応えを話した後に、「(ダービーに対する思いを)ここで言葉にしても意味が無い。思いを話して、決まるなら1時間でも話すよ」と笑い、急に険しい表情に変わり「ピッチの中で結果を出す為に、ハードで厳しいプレーだったり、相手をいなす様なプレーをクールにしたり・・・。気持を入れて勝てるなら、幾らでも入れる。でも、頭を使って遣らないとね。前回のダービーで学んだ。どれだけ成長した所を見せられるか!?だと思っている」と話してくれた。
坪井慶介選手は「先ずは、結果を出さないといけない闘いだ。あの時の悔しい、悲しい気持ちはある。まずは、スタート!試合が始まって、確りと動く事、自分達のプレーを続ける事、そこから先は闘いだよ!僕自身が出来る事は、最後まで闘う気持ちをもって走る。プラス周りを鼓舞する。闘っているのは、選手もサポーターも同じだと思う。同じものを目指してやっている」と力強く話した。

浦和も進化を遂げているが、大宮もあの当時とは違うチームになっている。監督も変わり、浦和から得点を決めたFWラファエル選手も移籍した。そして、ケルンからFWノヴァコビッチ選手を獲得して、補強もして来た。もとチームメイトだった槙野智章選手は「Jリーグの助っ人の中で、怖い選手が来た。彼のストロングポイントは、足元の技術。ボールの無い所の動き出し、ドリブル、FKも蹴る。全てのポテンシャルが高い」とノヴァコビッチ選手の事を評価している。

だが、大宮は監督が変わろうが、補強しようが、根底は変わらない。柏木陽介選手は「大宮は対浦和になると力が倍増している感じがする」と警戒する。現時点で浦和は、勝ち点41で首位との勝ち点2差で3位につけている。一方、大宮は勝ち点23で17位。正にJ1降格の崖っぷちに立たされている。下位にいるからと言って大宮を侮ってはいけない。J1降格の危機感を持った大宮は、『窮鼠、猫を噛む』様にダービーマッチの浦和に対して更に、歯を剥き出しにして来るだろう。上位戦線に踏みとどまる為にも、浦和にしたら窮鼠に噛まれては堪らない。おそらく大宮は、守ってカウンターを仕掛けて来るだろう。相手に先制点を与えてしまうと、前回と同じ状況になりかねない。まずは、焦らずに、しっかりとボールを保持して、先制点を狙う。選手達はみんな分かっている。練習を見ていても、良い緊張感を持って大宮戦の準備が出来ている。

どんな試合でも「勝ちたい!!」と思う。だが、20回目の対戦となるダービーには、今まで以上の特別な思いが込められた。あの日、夜空に誓った思いを果たす時が来た。悔しさを喜びに変える為に、浦和のプライドを持って、浦和らしく闘う!最後の笛が鳴るまで、共に闘う!

Photo by (C) Kazuyoshi Shimizu

パートナーサイト

ページ先頭へ