浦和フットボール通信

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河合貴子のレッズ魂ここにあり!「原点に戻り、強く輝く」

J開幕から浦和レッズを追いかけ、ケーブルテレビのパーソナティなどで活躍をしている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

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そろそろ新しい強い浦和を作っていかないといけない。その準備は出来ている(原口元気)

浦和にとって悲願の初タイトルは、ナビスコカップであった。
雨が降りしきる国立競技場に5万1758人の観衆が詰めかけ、赤・黒・白と浦和カラーに染まったスタジアムは、試合開始前から鹿島を圧倒していた。

「絶対にタイトルを獲って浦和に帰る!」

浦和の気迫がスタジアムを飲み込んでいたのだ。その前年、初めての決勝という舞台へ駒を進めた浦和の対戦相手も、鹿島であった。後半14分、小笠原満男選手が渾身の力を込めて放ったミドルシュートは、井原正巳選手の背中に当たりゴールに吸い込まれて行った。浦和にとって屈辱的な敗戦であった。

当時、ドイツから応援に駆けつけていたギド・ブッフバルト氏は「相手に背中を向けるなんてあり得ない。どんなに強烈なシュートだろうが、正面で跳ね返せ!」と同じDFの選手として激怒していた。前年の屈辱的敗戦をバネに、同一カードとなった決勝は、浦和を愛する人達が一丸となって鹿島を4-0と下し、雪辱を果たして見事ナビスコカップを手中に収めたのだ。今から、10年前の話である。

悲願の初タイトルを手にした浦和は、黄金期を迎えたが、やがて暗黒の時代に突入した。進むべき方向を見失った難破船のように、方向性が定まらなかった。2011年、ゼリコ・ペトロビッチ監督の下で、ナビスコカップ決勝の舞台に駒を進めた浦和であったが、決勝の当日、指揮官であったゼリコ・ペトロビッチ監督の姿はなかった。

決勝を前にクラブは、J2降格の危機を脱却するために、監督を解任したのであった。決勝の舞台で待ち構えていたのは、鹿島であった。試合の立ち上がりから一進一退の攻防が続き、後半5分、山田直輝選手が2枚目イエローで退場。浦和は、苦しいチーム状況の中、守備の意識を高く選手達は必死に守った。後半35分、青木剛選手が退場となってお互い10人での対戦となり、試合は全後半15分の延長へと突入。延長前半終了間際、興梠慎三選手のクロスを大迫勇也選手が合わせ、鹿島が死闘を制したのであった。

2年前のナビスコカップ決勝とは、チームの状況は全く違う。2年前は、J2降格の危機に晒されている中での決勝であった。しかし今回は、Jリーグ優勝の可能性を残し、ナビスコ杯とチーム2冠のチャンスがある。2年前の状況と比べて平川忠亮選手は「ミシャ監督が浦和に来て、根本から考え方やプレーの質を0からやり直してくれた。J2降格の危機とかミシャ監督と関係無いのに、『辛い思いをしただろう』って言って一緒に苦しんで闘ってくれた。常に練習から、考えて走る。忘れかけていた部分を思い出させてくれた。走らないでも勝てるとか、甘えが降格争いを生んだ。過去の栄光にすがっていたんだと思う。1からチームを作り直すことで学ぶことが出来て、それを積み上げてようやくここまで来た」と話し、「土台を作り上げたが、まだタイトルを獲っていない。タイトルを獲れば、より強くなる自信は付く。タイトルは必要。まだまだ強くなれる」と微笑んだ。

ミシャ監督体制になり、見失っていたチームの方向性が、はっきりと示されたのだ。もともとポテンシャルが高い選手が揃っていたが、浦和はわずか2年で暗黒の時代から抜け出した。山道強化本部長は「レッズは、何のためにあるのか?!」この思いを常に抱き続けている。「活気って言葉が好きなんだ」と山道強化本部長は澄み切った青空のように笑った。「活気溢れる浦和の街」「活気あるJリーグ」「活気あるサッカー文化」など全てにおいて浦和は推進力にならないといけない。レッズの存在意義を山道強化本部長は追い求めて、クラブの建て直しを図って来たのだ。そして紆余曲折しながらも軌道修正をして、ミシャ監督体制で「活気」をもたらすタイトルが見えて来た。

今回のナビスコカップの決勝の相手は、柏である。今シーズンリーグ戦で2勝をしている験の良い相手である。原口元気は「チームも個人も力を上げて来た。自信を持って、何も恐れずに闘える。シュートを撃たないと始まらない。こないだ(10月27日第30節・柏戦 前半6分)駆け引きでニアーで止められたから、次はファーかなぁ・・・。相手も色々と考えると思うから、その裏をかけたら良いなぁ。この前の試合から、駆け引きが始まっている」と策士の顔つきで話した。

浦和の黄金期が初タイトルであった2003年から始まったことを原口選手に伝えると「そろそろ新しい強い浦和を作っていかないといけない。その準備は出来ている。ミシャレッズになって、もっと強くなる足掛かりになるタイトルになれば良い。タイトルを獲って、もっと強い浦和を作る」と原口選手は目を輝かせた。

世界に向って羽ばたいていた浦和の黄金期を、もう一度取り戻すために、浦和の原点であるナビスコカップをみんなで獲りに行こう。あの輝いた時よりも、更にもっと強い輝きを放てるように・・・・。最後の勝利の笛が鳴るまで共に闘おう!

Q. アキレス腱痛はなぜ起きるのでしょうか?

A. 大きな原因の一つは、運動することにより、アキレス腱のもとの筋肉であるふくらはぎの下腿三頭筋が硬くなって、足首の柔軟性がなくなると、アキレス腱に負担が掛かり、アキレス腱に炎症がおきます。アキレス腱が傷む人のふくらはぎを触ると、固いし、痛いと言う人が多いです。また、疲労骨折と同じ様に使い過ぎると、アキレス腱そのものに部分的に小さな断裂が起きて、痛みが出たりします。また、扁平足や回内足と言って足や足首の構造や配列が悪い人は、アキレス腱に負担がかかり易くなります。そのほか、靴のカラーでアキレス腱が刺激されて発生する人もいます。踵に靴ずれが出来る人は、アキレス腱に圧力がかかっている証拠ですので注意が必要です。靴のカラーの高さは重要です。

川久保誠 profile
1981年慶應義塾大学医学部整形外科教室入局。93年医学博士。94年英国リーズ大学医学部大学院へ留学、修士課程修了。96年より慶應義塾大学病院膝関節・スポーツ外来担当。東京歯科大学市川病院整形外科講師を経て2004年4月より川久保整形外科クリニック院長となる。浦和レッズレディースのチームドクターも務めた。

川久保整形外科クリニック
整形外科・スポーツ整形・リュウマチ科・リハビリテーション
http://www.kawakubo-clinic.jp/

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