【河合貴子の大原なう】値千金の決勝ゴール、関根に多くの喜びの声。練習試合、大宮戦は1-3で敗戦。<阪野、矢島、加藤、坪井、関根コメントあり>(2014/5/18)
練習試合の大宮戦は1-3で敗戦
C大阪戦の勝利の余韻が残る5月18日。気温27度で汗ばむ陽気の中、大宮との練習試合が11時キックオフで行なわれた。
浦和は、GK加藤、DF茂木(ユース)、永田、坪井、MF関口、鈴木、山田、平川、矢島 関根、FW阪野。大宮は、GK清水、DF村上、福田、渡辺、和田、MF金沢、横山、泉澤、橋本、チョ・ヨンチョル、FWラドンチッチのメンバーで挑んだ。
試合は、前半4分 チョ・ヨンチョル選手から左縦のスペースにパスを通され、走り込んだ泉澤選手が中に折り返して、合わせたラドンチッチ選手のシュートは左ゴールポストに直撃。試合の立ち上がりから、浦和は冷や汗をかいた。
しかし、慌てること無く、DFラインをしっかりと押し上げて、ボールをポゼッションしながら自分達のペースでゲームをコントロールしていた。左右に揺さぶりを掛けたり、DFラインからロングボールを入れたり、しっかりとした攻撃の組み立ては出来るものの、アタッキングエリアに入ってからのラストパスやシュートの精度に精彩を欠き、前半は0-0で折り返した。
後半は、GKを加藤選手から山岸選手へと交代して挑んだが、前半とは逆に大宮がしっかりとパスを繋いで主導権を握られる形となった。60分には、昨日の試合に出場した関根選手とユースの斉藤が交代。斉藤は、ボランチのポジションに入り、山田選手をシャドーのポジションにあげることとなった。
大宮もラドンチッチやGKを含めて一気に4枚のフレッシュな選手を入れて前線からのアグレッシブな守備をして来た。大宮のアグレッシィブな守備が嵌り、72分浦和は自陣でボールを失うと大宮の和田選手に決められ、続く74分にもボールの失い方が悪く泉澤選手のシュートがポストに当たり、そのこぼれ球を途中出場した高橋に決められ立て続けに2失点を許してしまう厳しい展開となった。
78分には山田選手の右CKを阪野選手が頭で合わせ1―2にしたものの、83分に、またしても自陣でボールを失い泉澤選手に決められ、試合は1-3で敗戦。後半、浦和は足が止まってしまい、前線へのサポートも遅く厳しい試合内容になってしまった。
阪野「公式戦でゴールを決めたい」
阪野豊史選手は「前半は、自分達のペースで主導権を握り、良いタイミングでボランチ、ワイドを含めて思う展開が出来たが、最後のコントロールが上手く行かなかった。タイミングと動き出しは良かった。あとは技術面と集中力です」と話し「直輝が良いボールを入れてくれて、相手GKが触れなかったから良かった。あたりも良く、ボールへの入り方も良かった。公式戦で決めたいです」とゴールシーンを振り返った。そして「チームの運動量が落ちてしまった時に、個の力で(ボールを)収められなかった」と悔しがった。
矢島「シュートが少なかったのが課題」
前半終了間際に強烈なロングシュートを放った(惜しくも枠を捉えることが出来なかった)矢島慎也選手は「後半、足が止まってしまった。前半の内に点を決めたかった。ロングシュートは良いシュートだったが、個人的にシュートが少なかったのは課題。後半は、立ち上がりから押し込まれて、疲労が蓄積していった」と話した。
加藤「どの選手が出場しても良い準備が出来ている」
前半を無失点で抑えた加藤順大は「楽しもうと思って試合に臨みました。大宮は良いメンバーだったので、0で抑えられて良かった。ラドンチッチだけでなく、橋本君やボランチの金沢君、サイドにヨンチョルもいた。泉澤が2列目からボランチとDFの間に入ってきていたが、抑えられた。ナビスコカップもありますし、どの選手が出場しても良い準備が出来ている」と課題が見えた試合の中でも、笑顔が見えた。
坪井「90分やれた意味のある試合」
坪井慶介選手は「後半、運動量が落ちた。練習試合だからトライした結果です。個人的には90分やれた意味のある試合だった」と話した。
前半のラストパスやシュートの精度の課題、後半の運動量が落ちた時の対応、自陣でのボール回しなど次に繋がる明確な課題が見えた。1-3と敗戦はしたが、有意義なものにして行かなくてはならない。
タカネェの今日のイチオシ!
「こんなになるとは、思っていなかった」と戸惑いを見せた関根貴大選手!昨日、チームに勝利を呼び込む値千金のゴールを決めた関根選手は、友人たちから約100通のお祝いメールを受け取った。練習試合では、60分で交代したがユースの選手の居残り練習の相手をしたり、疲れているのにも関わらず、ファン・サポーターからサインを求められると笑顔で応じた。「あの1点を守り切ったみんなに感謝です」と話し「U-19に今日の夜に行って来ます。浦和と代表はサッカーが違うが、その中でも結果を出したい。ワールドユースに出場出来るように、期待に応えたい」と身を引き締めた。突然巻き起こった関根フィーバーに自分を見失うことなく、更なる上を目指してU-19トレーニングキャンプに向かった。