【河合貴子の大原なう】課題もしっかり見えた練習試合。国士舘大学戦(2014/7/6)
試合の入り方と終わり方に集中力を欠いた1試合目
雲の合間から太陽が顔をのぞかせ、気温32℃と蒸し暑さが増す中、午前11時から前後半30分、2試合が行われた。
リハビリ中のマルシオ・リシャルデス選手、コンディション調整中の西川周作選手と体調不良で別メニューとなった青木拓矢選手を除くメンバーが2グループに分かれて練習試合に挑んだ。
1試合目はGK加藤、DF槙野、那須、森脇、MF宇賀神、阿部、鈴木、梅崎、柏木、李、FW興梠がスタメンとなった。
「攻守の切り替えを大事にしよう!」と声を掛け合いながら臨んだ第1試合であったが、試合の立ち上がり3分、GKからDFラインへのパスを狙い前線からプレスをかけてきた国士舘の平松選手に奪われて無人のゴールに流し込まれて先制点を献上する苦しい展開となった。
12分流れるようなパスワークで槙野智章選手のシュートが決まり同点に追いつくと、浦和がサイドに揺さぶりを掛けながらリズムを作り、18分には柏木陽介選手が決めて2-1で前半を折り返した。
後半も浦和がボールをポゼッションしながらワイドに展開しながら3分には宇賀神友弥選手、11分には槙野選手が決めて4-1にするものの、ハットトリックが掛かった槙野選手のPKは、プレッシャーからか、枠を捉えることが出来ず。17分には再びDFラインのパス回しを奪われて、いとも簡単にゴールを許してしまった。その後、慌てることなくボールをポゼッションして28分に森脇良太選手からのクロスをファーサイドで李忠成選手がドンピシャ合わせてゴールに叩き込んだ。このまま試合終了と思われたアディショナルタイムに左からのクロスを、上手くマークを外した山口選手が決められてしまった。5-3と勝利をしたが、試合の入りと終わり方の集中に課題が見えた試合となった。
来週12日に行われる天皇杯2回戦に向けて、良い調整が出来た練習試合であった。
多くの課題が露見した2試合目
2試合目は、GK岩舘、DF濱田、永田、坪井、MF関口、伊藤(ユース)山田、平川、矢島、関根、FW阪野
両チームともメンバーを入れ替えて臨んだ2試合目であったが、試合の立ち上がり5分、バックパスのタイミングが合わずにオウンゴールとなり、苦しい試合展開を強いられた。先制を許した焦りなのか、攻撃の組み立てがかみ合わず、パスを繋いでバイタルエリアまで持ち込み相手を脅かすことも出来ずにいた。後半は、DFラインを高く保ちコンパクトにして相手を崩しに掛かるも逆に、カウンターから山本選手に決められてしまい、終了間際に山田直輝選手の意地のミドルシュートで1点を返すも1-2で多くの課題を残す試合となった。
多くの課題が露見した2試合目。ピッチの中に立っていた選手が、肌で一番感じていることである。唯一の救いは、若手選手たちだけで試合後に青空ミーティングが開かれ、真剣な表情で試合を振り返っていたことであった。
タカネェの今日のイチオシ!
攻守に渡り運動量豊富に動きまわり、槙野選手との縦関係やシャドーの李選手や柏木選手とのコンビネーションも光るものがあった宇賀神友弥選手!!宇賀神選手「先週から多めにコンビネーションの練習をしてきたのが、練習試合で出せた。攻撃は良い形で作れている」と攻撃において良い感触をつかめたようだ。暑い中での試合で運動量が落ちて来るきつい時間帯でも、宇賀神選手は攻守の切り替えが早かった。苦しい中でも気持で身体を動かして前へ前へと進んでいたように見えた。闘う気持ちを前面に出して上下運動をなんど繰り返す先には、勝利への拘りが見えた。