浦和フットボール通信

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河合貴子のレッズ魂ここにあり!「We are REDS! THE MOVIE ~minna minna minna 」

J開幕から浦和レッズを追いかけている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

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「We are REDS! THE MOVIE ~minna minna minna」人間愛が籠った素敵な映画だ

Jリーグクラブ史上初となったドキュメンタリー映画「We are REDS! THE MOVIE開幕までの7日間」が昨年の6月に公開された。心躍る開幕までをドキュメンタリーで描いていたが、浦和を震撼する出来事で様子は一変した。その後編「We are REDS! THE MOVIE ~minna minna minna」が、4月4日にイオンシネマ浦和美園・春日部・越谷・大宮・羽生・大井・熊谷・板橋、ユナイテッドシネマ浦和・入間・上里、シネップレックス若葉、大阪や北海道、福岡など全国で公開される。

もちろん後編だけでも良いが、出来れば前編を見てから後編を見て欲しいと思った作品だ。浦和を愛する人々だけでなく、野球好きな人でもフットボールに興味がない人でもこの映画を見て欲しい。「何のために闘うのか?」「何のために応援するのか?」「何のために勝利を目指すのか?」そこには、人が人を思う大切な原点があった。それを考えさせられるドキュメンタリー映画であった。

「We are REDS! THE MOVIE ~minna minna minna」の公開前に、一足早くこの映画を試写会とセレモニープレゼンツプレミア上映会で観させて頂いた。

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「えっ!このシーンから始まるのか・・・」と2回観ても正直、辛くなってしまった。昨シーズンの浦和を取材してきただけに、切なくなってしまった。この映画のありとあらゆるシーンに登場して来る浦和を愛する人々は、選手、監督、サポーター・ファン、クラブスタッフ、みんな、みんな、みんな、優勝したかった。その気持ちが手に取るように、スクリーンから伝わって来た。みんなの気持ちが分かるから、叶わなかった思いが辛くのしかかる。マリノス戦後の歓喜のみんなの表情が、虚しさに拍車をかける。浦和を愛する人々にとっては、辛いけれども選手やスタッフ、サポーターがどう思っていたのか・・・。また、改めて冷静に振り返った時にどう感じたのかが、インタビュー形式で描かれており、どんどんと話しに引き込まれて行く。無観客試合に対しても選手がその時どのように思っていたのか、選手の生の声を聞くことが出来る。

もちろん、台本は無い。選手もスタッフもみんなが、本音で語っている。ロッカールームシーンでは、カメラを意識しない選手の会話が、堪らない。公開前に内容を明かす訳にはいかないが・・・優勝したい思いが強かった故に、生じた宇賀神友弥選手の発言に対するベテランの那須大亮選手や阿部勇樹選手の発言は、見逃せないシーンである。

槙野智章選手の心の奥に眠っている思いも感じるシーンもある。それを槙野選手が他の選手との会話の中でさらりと流しているなんとも言い難いシーンだ。スクリーンを通して、選手の内面が見えて来る。本当に、選手の素の場面を良く撮影出来たと思う。

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それは、選手を担当した伊藤衆人監督が、選手にカメラを意識させないようにした功績である。昨シーズン、伊藤監督とは大原の練習場で何度となくお目にかかった。最初の頃は、何でもカメラに収めてやろうというオーラが全開であった。映画監督としては、当然のオーラである。しかし、夏の終わりごろから伊藤監督の撮影が変わって来たことを側で見ていて感じたのだ。上手く表現出来ないが「伊藤監督も浦和に魅了されて浦和を愛する人々の一員だ」と伊藤監督がカメラを回している姿を見て思った。伊藤監督から、浦和を愛する心を感じたのだ。

サポーターや浦和の街を担当した金子陽太監督は、根っからの浦和の魂を持った監督である。だからこそカメラで収めることが出来るシーンがある。でも、伊藤監督は、浦和に縁もゆかりも無かったのだ。浦和の中に飛び込み、人として選手と接して、信頼関係が人間愛となって浦和を思う気持ちになったのではないだろうか。そうで無ければあそこまでのシーンを作ることは、出来ないだろう。

心に残るシーンは、幾つもある。手と手を固く繋ぎ、青空に突き上げているシーンは好きだ。若い男女の手だろう。どんな2人なのか想像をすると微笑ましくなる。思わず無邪気に笑ってしまうシーンもある。何気ないシーンにも意味があり、沢山の愛を感じた。観る人の立場や思いに寄っても感じ方が、変わって来ると思う。当然、選手は多くのサポーター・ファンに観て貰いたいだろう。特に熱くサポートしてくれるゴール裏のコアに浦和を愛する人々に届けたい思いがあると感じた。また、サポーター・ファン、選手はもちろんであるが、クラブの人々に観て貰いたいだろう。純粋に浦和を愛するサポーター・ファンの思いを感じて欲しい願いが籠められている。

地元メディアの一員として、浦和に関わって来た私の立場は、冒頭に述べたようにいろんな人々に観て欲しい。そして、感じて欲しいと願う。みんな、みんな、みんな、映画を観て思うことがあるだろう。感じることがあるだろう。心で感じることが出来たなら、思いを胸に刻んで未来へ向かって歩んで行こう。

「We are REDS! THE MOVIE ~minna minna minna」人間愛が籠った素敵な映画だ。

 

Q. 足の指の骨折ですが、折れた瞬間に分かるものなのですか?

A. 激しい痛みは、折れ無くても感じることはあります。骨折では、折れた瞬間は必ずしも音がするわけではありません。音がしなくても「ボキッ」と音と感じの人もいます。骨の骨伝導で、折った音を感じるのです。骨伝導によって、折れた瞬間に分かります。ただ、大きい骨を骨折した場合は、「ボキッ」と実際に音が聞こえることもあります。

川久保誠 profile
1981年慶應義塾大学医学部整形外科教室入局。93年医学博士。94年英国リーズ大学医学部大学院へ留学、修士課程修了。96年より慶應義塾大学病院膝関節・スポーツ外来担当。東京歯科大学市川病院整形外科講師を経て2004年4月より川久保整形外科クリニック院長となる。浦和レッズレディースのチームドクターも務めた。
http://www.kawakubo-clinic.jp/

 

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