浦和フットボール通信

MENU

【河合貴子の大原なう】出場停止の那須に代わり、永田がビブ組に入る<ミシャ監督コメントあり>(2015/6/3)

IMG_7251

攻守の切り替えが激しさを増すミニゲーム

たっぷりと水を巻いたピッチは、蒸し暑つくなった6月2日。浦和は、次節柏戦にむけて試合前日練習を午前11時から行った。

イエローカード累積で柏戦を出場停止となった那須大亮選手は、昨日は特別休暇を貰いリフレッシュした。オフ明けとなった今日は、斉藤翔太選手と2人で別メニュー調整となった。那須選手が「ちょっと、いたずらするか?!」と斉藤選手に声をかけると、斉藤選手は嬉しそうに大先輩のあとを追って、ミニゲームが始まる前のピッチを横断しながらランニングをしていた。平川忠亮選手は、5月30日の練習中に右足ハムストリングを軽い肉離れを起こし、別メニューとなった。

時折りグランドを吹き抜ける風が心地よく感じるものの、ピッチの中は湿度が高く選手たちはアップの段階から、かなりの汗をかいていた。小まめに水分補給を取りながら、40分ほどたっぷりと時間を掛けてアップを行なっていた。

IMG_7211

そして恒例のミニゲームでは、ビブ組はGK西川、DF槙野、永田、森脇、MF宇賀神、阿部、柏木、関根、武藤、梅崎、ズラタン。ビブなし組は柏のフォーメーションに合わせ4-2-3-1とし、GK大谷、DF橋本、岡本、加賀、茂木、MF鈴木、青木、高木、李、小島、FW興梠で行なわれた。

IMG_7325

1本目も2本目もメンバーは変わらず行なわれた。ミニゲームの立ち上がりから、武藤雄樹選手が積極的にゴールを目指すシーンが見られた。しかし、高木俊幸選手も高い位置でボールを奪うと、そのまま豪快なシュートを放ってゴールを決めた。

ビブ組もビブなし組も攻守の切り替えが素早かった。特にビブなし組でトップ下に入った李忠成選手は、退いてボールを引き出す動きから興梠慎三選手に預けてゴールを狙うシーンも見られた。徐々に、ビブなし組が主導権を握り始めた。ビブ組がボールを保持しながら崩そうとするものの、前線にボールが収まらなかった。

3本目は前線の3選手を入れ替えて行なわれた。興梠選手と李選手と高木選手のトライアングルのバランスは良いが、ビブなし組の固い守備を抉じ開けることが出来ずにいた。しかし、こぼれ球を拾う意識が高く、2次、3次攻撃を仕掛けることが出来ていた。こぼれ球を拾うために、ビブ組はDFラインを押し上げて全体をコンパクトにしている点は、非常に良かった。だが、一瞬の隙からズラタン選手や鈴木啓太選手、小島秀人選手に強烈なシュートを撃たれた。西川周作選手が“文化シャッター”のようなファインセーブを見せてゴールを許さなかったが、リスクマネジメントでの課題が見えた。

また、槙野智章選手からワイドに開いた森脇良太選手へのパスが合わないシーンでは、スペースに出したボールに対して森脇選手は「こっち!こっち!」と要求し、槙野選手が「自分でスタートを切れば良いんだよ!」と反論した。いつも息が合う2人であったが、今日は噛み合わずに珍しいシーンが見られた。

そして、ミシャ監督から「ラストゴール」の声が掛かると、両チームとも攻守の切り替えが激しさを増して行った。なかなかラストゴールが決まらず、ミシャ監督が声を掛けてから約20分後に、ズラタン選手が攻撃の起点となってワイドに開いていた鈴木選手へパスを送り、鈴木選手のアーリークロスを走り込んで来た梅崎司選手がダイビングヘッドを叩き込んで練習が終了した。

IMG_7315

ミシャ監督「ハードに闘えるチームが試合を有利に進めることができる」

練習後、ミシャ監督は「気温も高くなって来た中での連戦。より運動量とハードに闘えるチームが試合を有利に進めることが出来る。今年の柏は、パスを多用してコンビネーションで崩して来るスタイルだ。良い内容のゲームをしているが、リーグ戦は結果が伴っていないとネガティブに捉えられるが、柏は良いコンビネーションサッカーをしている」と話した。そして、無敗記録に関しては「記録を更新したからと言ってタイトルを貰える訳ではない。記録を成し遂げれば、それは我々が目指す通過点であって、意識する必要はない」と冷静にあくまでも優勝に向けての勝ち点を狙う。

確かに、柏戦に引き分け以上であれば、Jリーグ無敗記録更新となる。しかし、浦和が目指すべきことは、柏戦の勝利だ!

ページ先頭へ