浦和フットボール通信

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【河合貴子の大原なう】明日の新潟戦出場について「代表選手は疲労度合いを見極めたい」<ペトロヴィッチ監督コメントあり>(2015/8/11)

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アウェイ新潟戦に浮上のきっかけを掴みたい!

立秋も過ぎたが、暑さが和らぐ気配が感じられない8月11日。うだるような暑さ中、午前10時から新潟戦に向けた試合前日練習が行なわれた。

昨日、東アジア選手権から帰国した代表組みの興梠慎三選手と武藤雄樹選手は、ピッチに姿を見せず室内でコンディション調整を行なった。アップでは、疲れを全く感じさせない槙野智章選手を見て「元気や!力があり余っている」と柏木陽介選手が羨むほど槙野選手のコンディションは良かった。

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逆に、左足内転筋の肉離れで代表を辞退しリハビリが続いていた柏木選手は「あかん~恐い」とロングボールを蹴る時につぶやき、足の状態を気にしていた。しかし、アップが終わり恒例のミニゲームが始まると槙野選手は、ミシャ監督とドクターと話して軽く身体を動かす程度で練習を止めた。

気迫を見せた森脇

新潟を想定して行なわれたミニゲームは、ビブ組がGK西川、DF橋本、那須、森脇、MF宇賀神、阿部、青木、関根、高木、梅崎、FWズラタン。ビブなし組はGK大谷、DF天野コーチ、永田、加賀、岡本、MF茂木、鈴木、斎藤、平川、FW李、柏木のメンバーで対戦した。

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1本目は、立ち上がりからビブ組が積極的に仕掛ける姿勢を見せた。ビブなし組は、4-4-2のシステムでブロックを形成して、ボールを奪う狙いを定めてしっかりとした守備を見せていた。なかなかワントップのズラタン選手にボールが収まらず、ボールを保持するものの、堅い守備を見せるビブなし組に苦戦した。

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そんな中でも1人気迫を見せたのが森脇良太選手であった。中に切れ込み、いきなり強烈なミドルシュートを放ち、訪れたファン・サポーターからどよめきが上がった。しかし、強烈な森脇選手のミドルシュートは、大谷幸輝選手がファインセーブ!大谷選手が男の意地を見せ付けた。このプレーで大谷選手が波に乗り、決定的な梅崎選手のシュートも大谷選手が身体を張って阻止。1本目は、ボールを保持しながらも決定機をビブ組みが生かせずに0-0で終了した。

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1本目が終わるとミシャ監督は、青木拓矢選手にマークを外してボールの受け方など細かい指示を出していた。いつもならばメンバーの入れ替えが行なわれるが、今回は1本目と同じメンバーで2本目も行なわれた。

ミニゲームの流れは、1本目と変わらずビブ組が主導権を握った。だが、1本目よりもサイドの揺さぶりを掛けて、チャンスを作り続けた。青木選手から高木俊幸選手へと散らし、高木選手から逆サイドの関根貴大選手へと大きく展開してクロスが上がるが、ゴール前に飛び込む選手に合わないシーンや退いて楔の縦パスを受けた梅崎司選手から右のバイタルエリアにオーバーラップした森脇選手へと展開し、森脇選手のクロスに高木選手がシュートを放つも大谷選手の正面だったりと焦れる展開となった。

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また、西川周作選手から大きくサイドにビルドアップしてもラストパスの精度やシュート精度に欠きゴールを決めることが出来なかった。ミシャ監督からは、チャレンジするクロスに対して、上手くいかなくても「ブラボー!」と声が掛かっていた。そんな中、宇賀神友弥選手に平川忠亮選手がプレスを掛け、ほんの一瞬、ボールがルーズになった隙を柏木選手が見逃さずに拾ってゴールを決めた。

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柏木選手がゴールを決めるとビブ組は、焦りからなのかサイドチェンジやクロスが流れてしまいプレーの雑さが目立った。逆に、ビブなし組の方が攻撃に鋭さが見えた。楔のボールを受けた李忠成選手が左サイドの茂木力也選手へとパスを送ると、その瞬間にエリア内へ柏木選手が走り込み、茂木選手からパスを受けてゴール前に走り込んだ李選手へとマイナスのボールを送った。ドフリーで李選手がシュートを放つが枠を捉えることが出来なかった。アップの時に「恐い」とつぶやいていた柏木選手であったが、軽快な動きを見せてラストゴールを決め、ビブなし組が2-0で勝利した。

主導権を握りながらも、ゴールを決められなかったビブ組を見ていて不安に感じたが、練習後に、関根選手と茂木選手、岡本選手が最後まで居残りランニングをするユース出身組みの姿に癒された。また、長期離脱の岩舘直選手と石原直樹選手の走る姿は、リハビリが順調なことを物語っていた。

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ペトロヴィッチ監督「代表選手は疲労の度合いを見極めたい」

練習後、ミシャ監督は「興梠と武藤は、怪我の状況があるから、それを見極めないといけない。槙野も代表で3試合フル出場をした。疲労の度合いを見極めたい。また、柏木の状況も良いとは言えない。新潟には帯同するが、ギリギリの判断だ。メディカルと議論が必要だ。4日後には、湘南戦が控えている。難しい判断だ」と険しい表情で話した。新潟戦に向けては「内容は良いが、勝ちに繋がらなかったゲームが続いている。対戦相手の新潟は3試合で7ポイント獲って調子が上がっている。ハードワークして攻撃的なサッカーを仕掛けて来る。中断期間の2週間で、チャンスを得点にすることを取り組んで来た。今日の練習を見てもお分かりだと思うが、チャンスを決めることに関して改善しきれていない」と先行きを懸念した。しかし、気を取り直すように「全員でまとまり、勝利を目指して闘う!」と意気込んだ。

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代表組や柏木選手の足の状況、決定機を生かせない問題はあるが、試合は待ってはくれない。今日の練習で露見した課題は、誰よりも選手たちが身に沁みていることだろう。選手たちの奮起に期待して、新潟戦に勝利を収め浮上のきっかけを掴みたい。

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