浦和フットボール通信

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【河合貴子の大原なう】FC東京戦に向けて超攻撃的布陣も試す(2015/10/23)

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緊張感を持ちながらもリラックスしてFC東京戦に挑む

薄曇りの中、時折り日差しが差し込み青々とした冬芝のピッチが眩いばかりに輝いていた10月23日。ミーティングを終えた選手たちは、冬芝に生え代わったピッチに足を踏み入れた。そして3グループに分かれて、遠慮がちにピッチの端を使ってボール回しのアップが始まった。

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アップ後、岩舘直選手がゴールを守り、斎藤藤翔太選手と茂木力也選手、石原直樹選手たちは天野コーチの下で、DFに見立てた3体の人形を置いてコントロールシュートの練習を行なっていた。

そして、恒例のハーフコートのミニゲームでは、ビブなし組が仮想FC東京となり行なわれた。ビブ組は、GK西川、DF槙野、那須、森脇、MF宇賀神、阿部、柏木、平川、高木、梅崎、FWズラタン。ビブなし組は、GK大谷、DF橋本、永田、加賀、関根、MF鈴木、岡本、青木、興梠、武藤、FW李。

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1本目の始まる前に、ミシャ監督は宇賀神友弥選手を呼びとめて、サイドの動きの指示を出していた。1本目、立ち上がりから主導権を握ったのは、ビブ組であった。普段、ビブなし組でプレーすることが多い平川忠亮選手がビブ組で起用されると、仮想FC東京のビブなし組の左サイドバックの橋本和選手が、オーバーラップするシーンが余り見られずに、ビブなし組の前線が数的不利な状況に追い込まれていた。

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しかし、李忠成選手が下がり気味にボールを受けて、その前のスペースに走り込んだ青木拓矢選手へと見事なスルーパスを通すと、青木選手のグランダーのクロスをファーサイドで武藤雄樹選手が合わせて、ビブなし組が先制点を決めた。ビブ組は、ボールを保持するがなかなかシュートまで持ち込めない時間が続いていた。

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2本目は、前線の3選手と右のワイドを平川選手から関根貴大選手と代えて始まった。すると、前線から嵌めこむ積極的な守備がビブ組に生れ、ビブなし組のパスミスを李選手が見逃さずに拾うと大谷幸輝選手の動きを見て、ループシュートがあっさりと決まった。

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また、DFラインに下がった阿部勇樹選手や槙野智章選手などから逆サイドに大きく展開して攻撃の組み立てたてるシーンが見られたり、阿部選手の縦パスを受けた興梠選手のポストプレーから柏木陽介選手がシュートを放つシーンなどゴール前への推進力がビブ組はあった。

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ビブ組のDFラインからの攻撃に対し、ビブなし組は前線から圧力をかけて奪いに行くが、西川周作選手を中心として慌てずにパスを繋ぎ、前線のプレスを往なしていた。

3本目は、ビブ組の前線3枚をズラタン選手のワントップにして、興梠選手と李選手がシャドーを務める超攻撃的布陣となった。3本目開始直後、いきなり柏木選手から関根選手へと右サイドに展開すると、李選手が上手くニアサイドで囮となってDFを釣り、関根選手のクロスをズラタン選手が綺麗に合わせて放ったシュートがゴールネットに突き刺さった。

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ビブ組は、ワントップ・ツーシャドーと言うよりは、3トップと言っても過言ではないほど攻撃的であった。ただ、興梠選手が退き気味になったりと流動的に動きながら上手くバランスを取っているように感じた。

ビブ組に主導権を握られたビブなし組は、打開策を求めて加賀健一選手がインターセプトからドリブルで持ち上がり、強烈なミドルシュートを放って来た。そして「ラストゴール!」とミシャ監督から声が掛かると両チームの攻守の切り替えが早くなり、球際の激しさに拍車がかかった。お互い譲らない攻防中で、ラストシュートを決めたのは武藤選手であった。

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ゴール右斜め前に走り込んだ武藤選手は、鈴木啓太選手からパスをもらうと思いっ切り右足を振り抜き、ゴール左隅へと叩き込んだ。西川選手も反応するものの、武藤選手のシュートは勢いがあり触ることすら出来ずに悔しがっていた。

練習後に居残り青木選手は、天野コーチとロングボールのパス。柏木選手は軽くランニングをした後にピッチで腹筋トレやストレッチを入念に行ない、槙野選手は負荷を掛けるランニングを行なっていた。

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また、シュート練習を行なう選手もいたが、一番居残り練習で目を引いたのは、宇賀神選手と関根選手、岡本拓也選手の両サイドのクロスを高木選手や李選手、茂木選手が合わせたシュート練習であった。約1時間に渡る練習を終えて、選手たちはFC東京戦に向けてそれぞれが思いおもいの時間を過ごしていた。

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