【河合貴子の大原なう】G大阪戦に向けて、軽めの調整。興梠は出場回避か<ペトロヴィッチ監督コメントあり>
良いイメージを持って、チャンピオンシップ準決勝G大阪戦に挑む
身も心も凛とする冷たい風が心地良く感じる晩秋の空の下で、チャンピオンシップ準決勝G大阪戦に向けた試合前日練習が、11月27日午後2時半から始まった。
3グループに分かれていつもと変わらない通称鳥かごのボール回しのアップが始まると、選手たちからは笑顔が零れリラックスした雰囲気が感じられた。首の怪我が心配だった興梠慎三選手からも笑顔がみられた。怪我で別メニューの選手もいなく、チーム全員が揃ったアップとなった。
だが、アップが終了すると恒例のハーフコートでのミニゲームは行なわれず、ステップワークを取り込んだ軽めのランニングで30分ほどのメニューで試合前日練習を終えた。あまりにも短い練習に、訪れた人々は拍子抜けしたようであったが、選手たちはそれぞれが課題を持って自主トレーニングを行なっていた。
阿部勇樹選手はゆっくりとピッチでストレッチを行ない、那須大亮選手は天野コーチを相手に1対1の守備練習で汗をかいていた。また、槙野智章選手、ズラタン選手、興梠慎三選手、李忠成選手たちは、決着がつかなかった場合を想定してPK戦の練習をしていた。
高木俊幸選手や関根貴大選手、岡本拓也選手、森脇良太選手などはサイドからクロスを上げてシュート練習をしていた。G大阪戦に向けて選手それぞれが、思い思いの時間を過ごしていた。
気になる興梠選手のコンディションであるが、練習後にミシャ監督は興梠選手を呼び止めて真剣な表情で話し合っていた。お互いに理解を深め意思疎通が出来たのか、話し合いが終わるとミシャ監督は優しく興梠選手を抱きしめていた。
ペトロヴィッチ監督「恐れを持たずに、勇気を持って闘うことが大事」
試合前日会見でミシャ監督は、怪我で離脱していた那須大亮選手と森脇良太選手、興梠慎三選手について「那須、モリ(森脇)は、今週を通して良いトレーニングをしてきた。明日は、良い準備が出来ている。だが、興梠は首の怪我で以前から持っていた怪我だ。神経的なところで、かなり難しいところの怪我だ。今週を通して、練習が出来ていないので、彼はファイナルに向けて準備だ」とチャンピオンシップ決勝を見据えて選手を起用すること明かした。
そして、異例な試合前日の軽めのメニューについて「昨日、良いトレーニングが出来た。そのイメージを残して試合に臨んで欲しいからだ。選手は集中力を持って良いトレーニングをしてくれた。チームは、ここまでコンスタントな闘いを見せてくれた。ベースは、トレーニングにあった。明日も必ず、良い試合が出来る。明日のゲームは、頭の中の準備が大事だ。モチベーションは自然に上がる。大切なのは、いかに頭の中の準備が出来ているかだ」と話した。また、G大阪戦に向けて「G大阪とは、普段のリーグ戦の対戦であったとしても特別な試合だ。準決勝で当たるのは、いつもよりも緊張感がある試合だ。G大阪も浦和も両チーム共に強い。やはり、そういったチームの対戦は、気持ちを強く持つことが大事だ。恐れを持たずに、勇気を持って闘うことが大事。こういう舞台に辿り着けたことを楽しまないといけない。うちのサッカーは、楽しむことで本来の力が出る」と楽しんで試合に挑む。
フットボールにおいて、良いイメージは勝利を収めるために大切な要因の1つである。頭をクリアーにして、良いイメージを持ち、埼玉スタジアムでG大阪を迎え撃つ。選手はもちろんであるが浦和を愛する全ての人々は、サッカーの原点に返り、全てを楽しみながらチャンピオンシップ決勝に一丸となって駒を進めたいところだ。