浦和フットボール通信

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【河合貴子の大原なう】ACLに向けても弾みにしたい仙台戦。ペトロヴィッチ監督「とても重要な試合」(2016/4/15)

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ACLシドニー戦に弾みをつけるためにも、仙台戦勝利を目指す。

初夏を思わす陽気の中、大原練習場を風が吹き荒れていた。JリーグとACLを闘い抜く過密日程の浦和にとって、横浜FM戦後に選手たちにはつかの間のオフが与えられ、心身共にリフレッシュして仙台戦を迎えられる。だが、仙台戦の翌日には、ACLシドニー戦に向けてオーストラリアに旅立たないといけない。再び過密日程が選手たちを待ち受けている。午後12時から仙台戦に向けての試合前日練習が始まった。

ランニング、ストレッチ、3グループに分かれてボール回しが行われたのち、基本のショートパスやロングボールなどアップが行われた。ロングボールは、強風の影響で思った方向に飛ばず「やばい」「風、強い」と最初は戸惑う姿があったが、風を計算した蹴り方へと変わっていった。

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また、アップ中にミシャ監督は興梠慎三選手を呼び止めて話したり、髪型を変えた森脇良太選手に「モリ~前よりも良いねぇ」と笑顔で話しかけるシーンもあった。そして、アップが終了すると、武藤雄樹選手と阿部勇樹選手、ズラタン選手は、別メニューでコンディション調整を行い、身体に掛かる負担を減らして準備をしていた。

恒例のハーフコートのミニゲームは、コートの両サイドを約5m短くして行われた。ビブ組は、GK西川、DF槙野、遠藤、森脇、MF宇賀神、青木、柏木、関根、李、駒井(高木)、FW興梠。ビブなし組は、GK大谷、DF橋本、永田、イリッチ、加賀、MF関根、那須、平川、伊藤、高木(駒井)、FW石原だった。

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1本目、立ち上がりから積極的に仕掛けたのはビブ組であった。仙台のDFを意識したビブなし組に対して、梅崎司選手がグランダーで早いボールをゴール前と入れると、ミシャ監督から「ブラボー!」と声が掛かった。

また、遠藤航選手から楔のパスを退き気味に受けた興梠選手へ、興梠選手を追い越す動きで駒井善成選手がゴール前へ飛び込むが決まらず、セカンドボールを拾い厚みのある攻撃を仕掛けていった。

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一方、ビブなし組も縦に早い攻撃を見せた。主導権を握るビブ組であったが、ファーストゴールを決めたのはビブなし組の高木俊幸選手であった。するとビブ組も、遠藤選手から高めのポジションをとった森脇選手へ、しかし手詰まりと感じた森脇選手はいったん西川周作選手までボールを戻して攻撃の組み立てを図ろうと試みた。

バックパスを受けた西川選手は、ビブなし組の意表を突くロングボールで左のバイタルエリアへ。走り込んだ宇賀神友弥選手がシュートを放つも大谷幸輝選手がファインセーブ。

負けずに、ビブなし組も永田充選手のロングボールから関根貴大選手がシュートを放つも西川選手がガッチリと押さえた。一進一退の激しい攻防となっていった。そして、素早い攻めを見せるビブなし組にサイドを崩され、加賀健一選手のクロスを伊藤遼太郎選手が強烈なボレーシュートが決まった。

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2本目は、1本目にビブなし組で鋭い切れ味の良い動きを見せていた高木選手と駒井選手が入れ代わり行われた。すると、高木選手のスルーパスにタイミング良く反応してゴール前に走り込んだ柏木陽介選手のゴールが決まった。

しかしその直後、中盤でボールをキープしていた柏木選手に関根選手が激しいプレスを掛けてインターセプトすると素早く石原直樹選手へ、石原選手がダイレクトでゴールを狙うシーンもあった。

両チーム共に、球際に厳しく譲らない展開となっていった。ラストゴールの声が掛かると更に拍車が掛かりシュートまで持ち込まない中で、中盤の攻防で那須大亮選手がボールを奪うと素早く伊藤選手へ、伊藤選手は思いっ切り足を振り抜くもゴール左へと逸れてしまった。

ビックチャンスを生かせず「あっ~もう!」と伊藤選手は悔しがっていた。ビブ組も前線の3選手のコンビネーションプレーでビブなし組のDF陣を切り崩し決定的なチャンスを作るもゴール前に飛び込んだ高木選手が決まられず、ミシャ監督から「そこをしっかり!」と檄が飛んだ。なかなかラストゴールが決まらず、森脇選手のアーリークロスに柏木選手がヘディングシュートしてゴール左に逸れた段階で練習が終了した。

引き分けで終った前節の横浜FM戦の前日よりも、選手たちの動きは軽快であった。

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ペトロヴィッチ監督「仙台戦はとても重要な試合だ」

練習後、ミシャ監督は「仙台は、最近望んでいた結果を出せていない状況だ。浦和に勝利して、その状況を打開したい高いモチベーションでくるだろう。守備的に闘って、カンターを仕掛けてくる。我々は、我慢しながらボールを動かし、仕掛けの質やリスク管理をしっかりやりたい」と話し、「仙台戦は、我々に取ってはとても重要な試合だ。仙台に勝利すれば、良い状態でシドニー戦に臨める。シドニー戦ではポイントが必要だ。シドニー戦でポイントが取れれば、グループ突破に近づける」と仙台戦の勝利の重要性を話した。

仙台の堅い守備を打ち破り勝利を収めて、ACLシドニー戦に弾みをつけたいところだ。

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