浦和フットボール通信

MENU

【河合貴子の大原なう】さいたまダービーに向けた最終調整。ペトロヴィッチ監督「高まる気持ちをコントロールしないといけない」(2016/5/7)

TAK_0764

いざ!さいたまダービー!!大宮の本拠地へ乗り込んで勝利を目指す!!

「大宮をたたき潰せ!」と選手を鼓舞する横断幕が掲げられた。選手たちは、熱く沸き上がる思いを胸に秘めてピッチへと走り出して行った。ゴールデンウィーク終盤の5月7日、好天気にも恵まれ、さいたまダービー前日とあって普段の休日の倍となる約350人ものファン・サポーターが見守る中で試合前日練習が始まった。

TAK_0699

古傷の膝に違和感を抱える永田充選手は、完全に別メニューになってしまった。また、アップが終わるとミシャ監督は興梠慎三選手に話しかけると、興梠選手は伊藤涼太郎選手と一緒にステップワークのコンディション調整となった。

ミニゲームは、ビブ組GK西川、DF槙野、遠藤、森脇、MF宇賀神、阿部(伊藤)、柏木、関根、武藤、李、FWズラタン。ビブなし組はGK大谷・福島・岩舘、DF橋本、那須、イリッチ、加賀、MF青木、駒井、高木、平川、FW石原、梅崎で対戦した。ビブなし組は、大宮を想定した4-4-2であった。

1本目、立ち上がりからゴールに向かう姿勢を見せたのは、ビブ組であった。左からのアーリークロスをファーサイドで右足を思いっ切り伸ばすようにズラタン選手が飛び込みゴールを決めた。

するとビブなし組は、攻守の切り替えが早くなりビブ組ゴールへと襲い掛かった。高木俊幸選手のシュートのこぼれ球を梅崎司選手が拾ってシュートを放ったり、青木拓矢選手が中央からドリブルで持ち上がり、オーバーラップしてきた橋本和選手へ、橋本選手のクロスがクロスバーに直撃するシーンもあった。

TAK_0720

流れがビブなし組に傾くと、槙野智章選手が「中途半端に行くなぁ~!はっきりしろ!!」と前線のプレスの掛け方に檄が飛んだ。両チーム共に球際が激しく、柏木陽介選手が混戦から顔をしかめて蹲る(うずくまる)シーンがあった。柏木選手は、一端離脱する雰囲気があったが立ち上がり左手で大丈夫とジェスチャーをして、再び走り出した。

コンディション調整が終わった興梠選手は、チームメイトの動きが気になるようで、真剣な表情を浮かべてミニゲームを見つめていた。

2本目、ビブ組の阿部勇樹選手に代わって伊藤涼太郎選手がボランチに入って行われた。主導権を握ったのは、ビブなし組であった。中盤にスペースが出来て、青木選手やイリッチ選手がドリブルで持ち上がり攻撃の起点となっていた。

TAK_0750

また、ビブなし組の前線からのプレスが激しく、ビブ組みは楔の縦パスが入らず、両サイドから揺さぶりを掛ける展開となった。ビブ組みのサイドからのクロスも中とのタイミングが合わず、ミシャ監督が「ニアー!」と声を荒げるシーンもあった。

また、ビブなし組のプレスを避けるように柏木選手がバックパスを選択したが、西川周作選手はじめDF陣と息が合わずにあわやオウンゴールになりそうなシーンに、思わず西川選手が苦笑いした。

TAK_0751

主導権を握られたビブ組であったが、ラストゴールを決めたのはビブ組の関根貴大選手であった。関根選手がペナルティーアーク手前から勢い良く右足を振り抜き豪快なゴールを決めた。

TAK_0844

練習後は、居残りシュート練習をする選手が多い中で、那須選手や青木選手はロングフィードの練習、槙野選手は身体に負荷を掛けるランニングなど各自が課題を持って取り組んでいた。

ミシャ監督は、ロッカールームに引き上げるズラタン選手に声を掛けた後、柏木選手を呼んで10分以上話しをしていた。

TAK_0682

ペトロヴィッチ監督「高める気持ちをコントロールしないといけない」

練習後、ミシャ監督は「非常にモチベーションが高いエモーショナルな試合になる。ただ、間違った方向に行ってはいけない。高まる気持ちをコントロールしないといけない」と警戒した。そして「大宮は、この10戦で負けなし(リーグ・ナビスコカップ)で、コンパクトで規律のあるチームだ。全員が走り、ハードワークしてくる。前線に質の高い選手がいてチームとして纏まりがある。今、我々は首位にいるが、首位に居続けるために明日は勝たないといけない」と厳しい口調で話した。

両チームが白熱するさいたまダービーが2シーズンぶりにやって来る。大宮はリーグ3勝3分けと6試合負けなしで好調を維持しているが、2013年から対大宮戦は3連勝中と浦和はここ数年相性が良い。浦和が圧倒的な攻撃力で、波に乗る大宮の堅い守備をこじ開けて勝利を目指す。

ページ先頭へ