浦和フットボール通信

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【9/24 広島戦前日練習レポート】試合前日としては異例のフリー練習。広島戦も槙野は欠場濃厚。

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(Report by 河合貴子)

広島戦に向けて、軽めの調整

雨雲が上空を覆いさいたま新都心のビル群も雲の中に隠れ、大原の練習場の照明塔に灯りがともり雨で濡れたピッチを照らしていた。2日連続となるミーティングが行われ、14時半から練習開始予定であったが、15時過ぎから練習が始まった。

練習が始まる前に、雨よけの赤いテントの下で興梠慎三選手と駒井善成選手がリフティングで遊ぶ姿などがあり、選手たちは広島戦を前にリラックスした雰囲気であった。

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3グループに分かれて行われた通称“鳥かご”のアップでも、雨の中選手たちの笑い声が歓声が響き渡っていた。その後、4人1組となり基本のパス練習が行われ30分ほどでアップが終了した。ゴールが設置されていたので、後方からの攻撃組み立てパターン練習が行われるとばかり思っていたが、平川忠亮選手、森脇良太選手、永田充選手がランニングを始め、興梠選手はペナルティーアーク付近からFKの練習をしたりと選手たちの様子が明らかに違っていた。

試合前日としては、異例のフリー練習であった。選手たちは個々のコンディションに合わせて課題に取り組んでいたのだ。

後方からの攻撃組み立てパターン練習に取り組んだのは、遠藤航選手、石原直樹選手、高木俊幸選手、伊藤涼太郎選手、宇賀神友弥選手、興梠選手たちであった。一番、輝いていたのは遠藤選手からのロングボールをゴールに向かうトラップからシュートまで流れるような動きをしていた高木選手であった。宇賀神選手からも「上手いねぇ~」と声が上がるほどであった。

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青木拓矢選手は、サイドチェンジを意識をしたロングボールの練習。那須大亮選手からサイドへと展開し、左サイド関根貴大選手、右サイド加賀健一選手のクロスに合わせてシュート練習をしていたのは、ズラタン選手、李忠成選手、柏木陽介選手、駒井善成選手たちであった。サイドへのフィードの感触を掴めた那須選手は「有り難う!終わるねぇ」と声を掛けて早めに練習を切り上げていた。

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また、柏木選手は納得したシュートが決まると坂道ダッシュしてランニング、ピッチで筋トレと身体を追い込んでいた。駒井選手や武藤選手は、相手DFをイメージしながらシャドードリブルをしていた。

大谷幸輝選手と高木選手がリフティング対決をするシーンもあり、高木選手が後ろ向きで右足のアウトサイドでトラップして、高く蹴り上げてクルッと1回転して大谷選手へとテクニックを見せつけて蹴り返した。大谷選手は「トシ君のテクニックには、負ける。俺、上手くないもん~トシ君は上手いもん」と高木選手の足技に完敗していた。

また、両足に張りがあるためにFC東京戦を回避した槙野智章は、ピッチに姿を見せず室内での調整となった。

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ペトロヴィッチ監督「残り5試合は常に難しい試合」

練習後、ミシャ監督は「槙野は、秘密のトレーニングをしている。ビックサプライズで試合に出るかも?!我々は、試合前日のトレーニングで紅白戦をするが、今日はしなかった」とうそぶいた。そして、厳しい表情で「シーズン終盤の残り5試合の中で、常に次のゲームが難しい。次は広島、終ればガンバだ」と1stステージ優勝争いから脱落するきっかけとなった対戦カードをあげ「広島は、闘い方が統一されたチームで、規律ある粘り強い固い守備から鋭いカウンターをしてくる。相手のやり方を頭に入れて、勝利するために全力で闘う」と話した。

今週は、雨が続きコンディション調整も難しかった。試合前日ではあったが、選手たちの自主性に任せた軽めの練習で広島戦に向けての調整を行ったとも言える。

2ndステージ首位の座に立った浦和は、年間首位の座も手に入れたい。リーグ終盤に失速して毎年のように優勝を逃してきた浦和だけに、残り5試合に掛ける思いは強い。しかも、広島には2014年から勝利を収めていない相手だ。1stステージでは、アウェイの広島で2-4と敗戦を喫し優勝争いを脱落するきっかけになってしまった。だからこそ2ndステージはホームで広島にしっかりと勝利を収めてリベンジを果たし、2ndステージ首位固めをして年間首位に向けて弾みを付けたいところだ。

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