浦和フットボール通信

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河合貴子のレッズ魂ここにあり!「目覚めよ!浦和魂!!アジアの天下を獲るために、力を貸して下さい」

J開幕から浦和レッズを追いかけている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

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予選突破がけっぷちの広州が爆買いでアウェイジャック計画。浦和はどう立ち向かうのか

浦和がアジアの天下を獲ったのは、今から9年前の2007年のことであった。その前年の10月リーグ優勝争いをしている浦和を一丸となって後押しするために「ALL COME TOGETHER!共に闘い 共に頂点へ」と掲げて浦和の街は、真っ赤に染まった。

6万人を超える人々が、埼玉スタジアムに訪れて力の限り声を上げ選手を鼓舞し、選手と共に闘いリーグ初優勝の栄光を手に入れたのだ。

「ALL COME TOGETHER!共に闘い 共に頂点へ」の勢いは衰えることなく、天皇杯連覇へと導いて行った。そして年が変わってもリーグ制覇を狙いながら初出場となったACLを闘い抜いて行ったのだ。残念ながら、2007年のリーグ優勝を目前にしながらも逃すこととなってしまったが、それでも初挑戦でありながらACL優勝を手に入れた。

「ALL COME TOGETHER!共に闘い 共に頂点へ」の言葉の意味を浦和を愛する人々みんなが、胸に刻んで各自が出来ることを実行していた。クラブ、選手、ファン・サポーター、浦和を支える企業、浦和の街の人々、地元メディア、立場は違えども浦和に関わる全ての人々が同じ方向を目指していた。そして、みんなで最高の至福の時を迎えることが出来たのだ。一つになると言うことが、素晴らしく崇高で言葉に表現出来ないが、当時を思い起こすだけで自然に涙が零れ落ち胸が熱くなる。

浦和のACL出場は、今シーズンで5回目となる。ミシャ監督体制になってからは、3回目のチャレンジだ。過去2回は、いずれもグループリーグ敗退と散々な結果であった。

ミシャ監督は「今回のACLは昨年よりも上回るグループリーグ予選突破だ」と目標を掲げた。現実的な目標かも知れないが、出場するからには「ACL優勝!」と掲げて欲しかった。

クラブとチームが、アジアの頂点を目指して死力を尽くして行くのであれば、「ALL COME TOGETHER!共に闘い 共に頂点へ」と掲げた当時のように、浦和を愛する人々みんなが一つとなって闘って行く。それが例え力及ばず徒労に終わったとしても、やるべきことをやって全てを出し切って闘ったのであれば、惜しみない拍手と共に次に繋げることが出来るはずだ!

浦和の今シーズンのACLは、グループH組でシドニーFC・浦項・広州と力のあるチームで正に死のグループとまで言われている。現在、2勝1分け勝ち点6でシドニーFCが首位に立ち、それを追撃する形で1勝1分け1敗で浦項と浦和が勝ち点4で並んでいる。だが、当該チームの対戦成績(勝ち点、得失点差、総得点、アウェイゴールの順に優先)によりにアウェイの浦項戦に0-1で敗戦しているために、浦項が2位となっている。

資金力のある中国のビッククラブ広州は、2分1敗と未勝利ながら勝ち点2である。広州がグループリーグ突破を図るには、4月5日に開催される目の前の浦和との闘いを制しなければならない。浦和だって、ホームでの広州戦に勝利して、アウェイのシドニー戦とホームの浦項戦の残り2試合に弾みを付けて予選突破をしたい。

4月1日のJリーグ第5節ホームゲーム甲府戦のキックオフ前に、淵田社長を報道陣が囲んで物々しい雰囲気を漂わせていた。何事かと思い近寄ると、淵田社長は「かなり深刻な状況です。何でもします。知恵を貸して下さい」と青ざめた表情を浮かべて頭を下げた。それは淵田社長が就任して以来、初めて浦和を担当するメディアにアイディアを求めた姿であった。

何と!ACLグループリーグ突破の崖っぷちに追い込まれた広州が、6000枚のチケットを手配しサポーターを大挙送り込んで埼玉スタジアムを乗っ取り、広州のホームスタジアムのように選手を後押しする情報が関係者から流れたのだ。正に資金にものを言わせた「爆買い」である。

「どうすれば良いでしょうか?試合までには時間が無く、準備も出来ない。でも、浦和を応援にしに沢山の方々に来て頂きたい」と淵田社長は懇願した。その言葉を聞いて思わず「ただ来て下さいでは駄目です。簡単なことです。淵田社長とミシャ監督が『ACL優勝するので、みなさん力を貸して下さい』とACL優勝を掲げることです」と僭越ながら発言した。

するとクラブ側から「その気持ちは十分に伝わっていると思う」と言われたが「いいえ。優勝すると断言していません。目標を明確にして下さい。優勝するためには、みなさんの力が必要です。力を貸して下さい。優勝するのでついて来て下さいとお願いすることです」と声を荒げてしまった。

「ACL優勝」を断言すれば、その言葉の責任の下で全てにおいて伴った行動を実施しなければならない。「来て下さいだけでは駄目です。たとえば、当日券の値段を下げるとはいかがでしょうか?」と浦和を愛するメディアの一人から現実的な意見がもたらされた。すると、淵田社長は「う~ん」と唇を一文字にして考えて「分かりました。すぐに持ち帰って検討します」とその場を後にしたのだ。

そして甲府戦後、淵田社長は「決めました!」と開口一番力強く話した。「広州戦の埼玉スタジアムでの販売の当日券を値下げ致します。みなさんに来て頂いて、広州をやっつける!ACLもみなさんの勢いの後押しを受けながらタイトルを目指して頑張る!」と淵田社長は話した。決意を固めた淵田社長は、実に勇敢な表情をしていた。まるで戦国武将のようであった。

「ALL COME TOGETHER!共に闘い 共に頂点へ」を掲げてから約9年、年月を重ねると共に、その言葉の意味は悲しく色褪せて行ってしまった。

だが、キャプテンの阿部勇樹選手を筆頭に、興梠慎三選手、李忠成選手、柏木陽介選手、槙野智章選手だって、全員の選手が頂点を目指して闘っているのは、事実である。今回、広州側の「爆買い」で危機的状況に追い込まれ、浦和の最高責任者である淵田社長も動き出した。

資金力に物を言わせてチケットを買い占め、アウェイを優位に闘う状況を作ろうなんて、断じて許されない。あってはならない。

広州戦は、4月5日火曜日19時半で仕事や翌日の学校のことなど考えると大変だと思う。それでも、アジアの天下を獲るために、力を貸して下さい。「ALL COME TOGETHER!共に闘い 共に頂点へ」今こそ、目覚めよ!浦和魂!!

Q. 膝を怪我すると遊離体が出来やすくなるのでしょうか?

A. 軟骨が剥がれてしまうほどの膝の靱帯を損傷して、軟骨が剥がれてしまうほど大きな怪我をした場合です。また、膝を捻ることで靱帯は切れずに、軟骨が剥がれる軟骨骨折を起こすこともあります。遊離体の影響で痛みがある場合は除去すれば良いのですが、剥がれた側に痛みがある場合は軟骨を移植します。軟骨の移植には、色々な方法があります。一つは、自分の軟骨を取って培養して戻したりします。軟骨を培養する企業もあります。痛んだ軟骨は再生しません。無くなった半月板を戻すのは、難しいです。

川久保誠 profile
1981年慶應義塾大学医学部整形外科教室入局。93年医学博士。94年英国リーズ大学医学部大学院へ留学、修士課程修了。96年より慶應義塾大学病院膝関節・スポーツ外来担当。東京歯科大学市川病院整形外科講師を経て2004年4月より川久保整形外科クリニック院長となる。浦和レッズレディースのチームドクターも務めた。http://www.kawakubo-clinic.jp/

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